ダチョウは粗飼料利用性が高い鳥類とされているが、粗飼料の自由採食量やその栄養価は明らかにされていない。本研究では、イネ科生牧草(生草)、乾草およびサイレージをダチョウに給与し、自由採食量および消化率を配合飼料給与時と比較した。ダチョウによる生草、乾草およびサイレージの自由採食量は乾物で0.5~0.6kg/日と同程度であり、体重の0.5~0.8%と配合飼料と比べて少なかった(P<0.05)。NDF消化率はサイレージ給与時で46%と生草(65%)および乾草(62%)給与時より低かったが(P<0.05)、生草および乾草の値は鳥類としては非常に高いものと考えられる。 TDN含量は生草、乾草およびサイレージでそれぞれ68.3, 56.8, 51.9%DMであり、イネ科牧草のダチョウに対する栄養価は同じ後腸発酵動物であるウマに匹敵する値であった。一方、イネ科牧草給与時においては、採食量の不足から体重を維持することができなかったため、より有効利用するためには飼料の消化管内の滞留や微細化といった動態についても今後検討する必要があると考えられる。