保全生態学研究
Online ISSN : 2424-1431
Print ISSN : 1342-4327
種子島木成国有林におけるマツ材線虫病で枯死したヤクタネゴヨウの伐倒駆除
金谷 整一中村 克典秋庭 満輝寺川 眞理池亀 寛治長野 広美浦辺 菜穂子浦辺 誠大山 末広小柳 剛長野 大樹野口 悦士手塚 賢至手塚 田津子川上 哲也木下 大然斉藤 俊浩吉田 明夫吉村 充史吉村 加代子平山 未来山口 恵美稲本 龍生穴井 隆文坂本 法博古市 康廣
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2005 年 10 巻 1 号 p. 77-84

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抄録

2003年9月に種子島の木成国有林で確認されたヤクタネゴヨウの新群生地において, 2004年1月に調査を行った結果, ヤクタネゴヨウ13個体とクロマツ7個体の枯死が確認された.これらのうち, 材片を採取したヤクタネゴヨウ10個体のうち7個体からと, クロマツ7個体のうち6個体からマツ材線虫病の病原体であるマツノザイセンチュウが検出された.このまま枯死したヤクタネゴヨウとクロマツを放置すると, 今後, マツ材線虫病被害が拡大すると予測されることから, すべての枯死木を伐倒し約50cmの丸太に玉切りし, 直径1cm以上の枝とともに個体群外へ搬出した.搬出した丸太と枝は, 焼物製作のための薪として焼却した.今回の活動を踏まえ, 今後のヤクタネゴヨウ自生地保全にむけたマツ材線虫病被害木のモニタリングから処理の一連の作業手順を提案した.

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© 2005 一般社団法人 日本生態学会

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