保全生態学研究
Online ISSN : 2424-1431
Print ISSN : 1342-4327
原著
四国で捕獲されたツキノワグマの血縁関係と繁殖履歴
鵜野-小野寺 レイナ山田 孝樹大井 徹玉手 英利
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2019 年 24 巻 1 号 p. 61-69

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抄録

絶滅が危惧される四国のツキノワグマの繁殖状況を把握するため、2005年から2017年までに捕獲された13頭の血縁解析を行った。19種類のマイクロサテライト遺伝子座を用いて親子判定を行った結果、4組の母子ペア、5組の父子ペアが確認された。繁殖が確認された個体はメス4頭、オス2頭で、少数のオスの繁殖への参加が確認された。血縁解析の結果から、繁殖オスは同胞兄弟である可能性が高いと考えられる。アリル多様度は他の地域個体群よりも低い傾向がある一方で、ヘテロ接合度の観察値が期待値よりも有意に高いことから、繁殖個体数が極めて少ない可能性が考えられる。血縁解析の結果に基づきCreel and Rosenblattの方法で算出した推定個体数は約16-24頭となった。

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© 2019 一般社団法人 日本生態学会
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