ヘルスプロモーション理学療法研究
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出生時体重の違いが成人女性の骨に与える影響
-パイロットスタディから見えてきたこと-
浦嶋 優夢小俣 杏侑実八田 友楽平田 真実木村 智子
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2022 年 12 巻 1 号 p. 19-24

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抄録

本研究の目的は,出生時期に低体重であった者(Low birth weight infant:LBWI)と正常体重であった者(normal birth weight infant:NBWI)が成人期を迎えた際の骨量ならびに骨の発育に与える因子に違いが認められるかを確認し,将来の骨関節疾患発症リスクについて検討することである。対象は,本邦でLBWI 急増時期に生まれ,現在成人期にある女子大生を母集団とし,LBWI 群(6名)とNBWI 群(6名)を抽出した。骨量面積率や骨塩量,下腿身長比や体重などの計測とともに,学齢期と思春期の運動時間を聴取し,両群間で比較した。その結果,両群間で骨量面積率などに有意差は認められなかったが,下腿身長比はLBWI 群が有意に低値を示した(p<0.05)。従って,出生時体重の違いは成人期の骨密度には影響を及ぼさないが,LBWI は下腿身長比の短縮という形で骨の発育不全を引き起こす可能性が示唆された。今後,この骨発育不全が引き起こされるメカニズムの解明とともに,LBWI が老年期の骨に与える影響についても追跡調査する必要性があることが示唆された。

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© 2022 日本ヘルスプロモーション理学療法学会

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