2025 年 14 巻 3 号 p. 145-150
回復期リハビリテーション病棟のセラピストは,住宅改修を提案する際,家屋調査前に情報収集をするが,収集すべき具体的情報は明確ではない。本研究の目的は,家屋調査を実施する前に収集すべき重要な評価項目を特定することとした。調査項目は理学療法士3 名を2 班,計6 名で行ったブレインストーミングにて抽出した。抽出した項目に対して,当院に在籍する11名のセラピストにデルファイ法と11段階のリッカート尺度を用いて重要度の調査を実施した。調査の結果,家屋調査を実施する前の重要な項目は,「自宅内生活を具体的に予測するための情報」や「介護保険制度上,住宅改修が可能か」「家族や本人の合意があるか」であることが示唆された。