抄録
日本の電力供給の安定性のため、現在は火力発電所を停止した状態で定期点検を行っているが、供給量を最大限に保ちつつ、予期せぬ運転停止を防ぐ目的で、微小な異常が発見された箇所を運転中にモニタリングの開発要求が高まっている。しかし、火力発電所の配管は500-550°Cという高温であることから、従来の超音波トランスデューサでは困難であった。そこで本研究ではキュリー点が高く、結晶異方性も高いCaBi4Ti4O15(CBT) による複合材料を用いて金属板基板上に超音波トランスデューサを作製し、高温での超音波特性を観測した。その結果、550°C設定のホットプレート上でも良好な基板反射エコーが確認された。