抄録
本研究の目的は最大努力下でのFigure-of-8 Walk Test(F8Wmax)の妥当性と信頼性を検討することである。地域在住高齢者85名を対象に,F8Wmax(所用時間,歩数),握力,上体起こし,長座体前屈,閉眼片脚立ち,10m 障害物歩行,歩行速度,大腿四等筋筋力,TUG,FRT を測定し,F8Wmax の妥当性の検討はピアソンの相関係数から,F8Wmax の信頼性については級内相関係数(ICC)を用いて検討した。その結果,F8Wmax の所用時間と歩数はともに,10m 障害物歩行,TUG との間に有意な相関が認められた。また,F8Wmax の所用時間のICC は0.89,歩数のICC は0.88と高値であった。以上より,地域在住高齢者を対象としたF8Wmax の信頼性と妥当性が確認されたと考えられる。