ヘルスプロモーション理学療法研究
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原著
地域在住高齢者の転倒経験とEC‐FRT との関係
大田尾 浩上城 憲司八谷 瑞紀村田 伸高島 恵夏秋 佳奈溝田 勝彦
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2014 年 4 巻 3 号 p. 121-124

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抄録
[目的]EC‐FRT(functional reach test with eyes closed)から地域在住高齢者の転倒の有無を判別できるのかを検証した。[対象]介護認定を受けていない地域在住高齢者101名とした。[方法]EC‐FRT,FRT および過去1年間の転倒歴を測定した。[結果]EC‐FRT は,加齢とともに低下していた。また,EC‐FRT は非転倒群よりも転倒群の方が低値であった。とくに,EC‐FRT が25.5cm 以下になると転倒リスクが高くなっていた。EC‐FRT は「転倒あり」の判別よりも「転倒なし」の判別の方が診断精度は高く,FRT よりもEC‐FRT の方がより正確に転倒を判別できた。[結語]高齢者が転ばないように,目指すべき立位バランスの目標値をEC‐FRT から設定できる可能性が示された。
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© 2014 日本ヘルスプロモーション理学療法学会
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