2015 年 5 巻 2 号 p. 71-74
要旨:本研究の目的は,後肢懸垂と1日4時間以下の関節固定を実施した場合,関節拘縮が発生するかを明らかにすることである。対象は,Wistar 系ラットとした。後肢懸垂は,すべてのラットに対して行った。関節固定は,すべてのラットの右後肢に対して1日2時間もしくは1日4時間行った。関節固定の時間により,対象の右後肢を,2時間固定群と4時間固定群に分けた。実験開始前と1週間後において,足関節背屈角度を測定した。1 週間後の各群の足関節背屈角度は,実験開始前と比較して変化しなかった。1日4時間以下の関節固定を1週間実施した場合,下肢への非荷重は関節拘縮の発生に影響をおよぼさない。