抄録
【目的】ヒトは,目的の動作を正確に遂行するために,感覚情報のフィードバック情報に基づいて運動の修正を行っている。特に視覚情報のフィードバック(Visual Feedback:VF)が重要であるが,どのように筋活動に影響するのかを報告した先行研究は少ない。本研究では筋出力発揮調整課題において,VF の有無が筋活動に及ぼす影響について検討した【方法】健常成人女性12名を対象とし,運動課題は,VF 有りとVF 無しにおける膝関節伸展筋の随意収縮力調整課題とした。VF 有条件とVF 無条件の計測順序はランダムとし,VF の有無が主動作筋と拮抗筋の筋活動に及ぼす影響について検討した。【結果】主動作筋と拮抗筋ともにVF 無の条件と比べて,VF 有の条件において筋活動が有意に減少した。【結語】VF 有の条件では,下肢の体性感覚フィードバックだけでなく,VF も利用することで,過剰な筋活動の制御がVF 無の条件より素早く行え,有意に筋活動が低くなることが示唆された。