[目的]虚弱高齢者の咬合力と身体機能の関連を検討するために行った。[対象と方法]デイケア利用の虚弱高齢者55名を対象とした。測定項目は,咬合力,残存歯数,握力,下肢筋力,片脚立位時間,Timedupandgotest,Functional reach test とした。ステップワイズ法による重回帰分析を用いて咬合力と独立して関連する項目を抽出した。[結果]咬合力と独立して関連の認められた項目は残存歯数と片脚立位時間であった。[結論]咀嚼能力の客観的評価指標の一つである咬合力は残存歯数という歯科的要因と,静的バランス能力の指標である片脚立位時間が関連していることが示された。