ヘルスプロモーション理学療法研究
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高齢者の運動頻度と実施時間の違いによる身体機能の差異
白岩 加代子村田 伸安彦 鉄平堀江 淳
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2017 年 7 巻 3 号 p. 121-126

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抄録

本研究は,地域在住の女性高齢者を対象に運動頻度と実施時間について検証した。日常生活における運動頻度と実施時間を基に,「運動なし」,「毎日30分未満」,「ときどき30分以上」,「毎日30分以上」の群に分け,身体機能と身体組成に差異がみられるか比較した。その結果,身体機能に関しては,毎日30分以上の運動を行っている高齢者では,他の群より,下肢筋力,バランス能力の評価が有意に良好な値を示した。また,毎日運動は実施していても実施時間が30分未満の場合には,日頃運動を行っていない高齢者と身体機能に有意差は認められなかった。運動を行っていない高齢者では,体脂肪率とBody Mass Index が運動を行っている高齢者よりも有意に高値を示した。これらのことから,高齢者の身体機能の維持・向上のためには,毎日30分以上の運動を取り入れた生活を送ることが望ましいと考える。

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© 2017 日本ヘルスプロモーション理学療法学会
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