2024 年 32 巻 p. 26-29
幅広い粉体現象の解析に使用される個別要素法には,粒子間衝突の計算に起因する計算負荷の問題があり,様々な工夫を施した簡略化された計算が行われていた.粒子間衝突の計算には,粒子間重なり深さを弾性変形量として反発力と摩擦力による接触力が働くと考えるSoft Sphere Modelが一般的に使用されてきた.一方,衝突頻度が少ない場合や機械的接触力の影響が小さい場合は,運動量保存則と反発係数により衝突後の粒子速度を求めるHard Sphere Modelが使用されてきた.しかし,これは多体接触に適用できないため,粒子が密集した状態には適用できなかった.そこで本研究では,粒子衝突の履歴を遡って多体接触を疑似的に計算できる修正Hard Sphere Modelを開発した.さらに,計算負荷の問題を解決するために修正Hard Sphere Modelの並列化についての検討も行った.