抄録
冬のキャベツは,日射などの条件によって一時的に気温より高温になることがあり,脱順化している可能性が認められた.そこで,遮光による脱順化防止について検討するために,外葉は遮光せずに結球部分のみ遮光して葉温と耐凍性に及ぼす影響について調べた.晴天時に,無処理区では葉温が最高で28℃以上にまで上昇したが,遮光処理区の葉温は,日中には気温以下で推移した.耐凍性は,遮光処理区では,無処理区のようには低下せず,脱順化が抑制されていることが明らかとなった.さらに,寒冷紗浮き掛けにより6日間連続で遮光処理(遮光率約69%)すると,無処理のキャベツに比べて,耐凍性の向上がうかがわれた.以上の結果から,晴天時の日射による葉温上昇が引き起こす短期間の脱順化は,一時的な遮光によって抑制されることが示唆された.