2023 年 52 巻 2 号 p. 109-113
胸部ステントグラフト内挿術(TEVAR)後のtype II endoleak(T2EL)の頻度は少なく,供血路として肋間動脈や気管支動脈が知られているが,腹部ステントグラフト内挿術後と異なり血管内治療のみでの治療が難しい.今回弓部大動脈瘤へのTEVAR術後にT2ELによる瘤径拡大を来した症例に対し,右肋頸動脈経由で塞栓術を行い瘤径の縮小に成功した2例を経験した.弓部大動脈瘤へのTEVAR術後中期遠隔期のT2EL発生には肋頸動脈からの側副血行が供血路に血流供給している可能性が示唆された.塞栓術中の経動脈的CT Angiography(CTA)は動脈塞栓による脊髄梗塞発症リスクを評価できる可能性がある.