園芸学研究
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発育制御
間欠冷蔵処理がエラチオール・ベゴニア ‘ネティア’ の開花および生育に及ぼす影響
中島 拓後藤 丹十郎
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2018 年 17 巻 1 号 p. 73-78

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抄録

エラチオール・ベゴニア ‘ネティア’への間欠冷蔵処理が開花および生育に及ぼす影響について調査した.処理は7.5 m径ポットで育苗した苗を対象に2012年と2013年の8月上旬~9月上旬にかけて50%遮光したガラス温室および冷蔵施設において行った.ガラス温室の環境条件は日平均気温23~32°C,日長12時間37分~13時間57分であった.冷蔵処理サイクルおよび冷蔵処理回数については,10°C,暗黒の冷蔵処理を2日間行った後に栽培施設下で2日間管理するサイクルを8回(2D/2D × 8), もしくは4日間行った後に栽培施設下で4日間管理するサイクルを4回(4D/4D × 4)繰り返すことで慣行栽培に比べ着花節位が低下し,3~14日早く開花することが明らかとなった.冷蔵処理温度については,冷蔵処理サイクルおよび冷蔵処理回数を4D/4D × 4とすると,10°C, 12.5°Cおよび15°Cの範囲ではどの温度でも慣行栽培に比べ着花節位が低下し,早期に開花することが明らかとなった.また,冷蔵処理温度10~15°Cの範囲では温度が高いほど開花が早くなった.草丈については,10°Cおよび12.5°Cでは草丈伸長が抑制された.

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