2023 年 22 巻 1 号 p. 79-87
本研究では,カンキツ7品種(‘青島温州’,‘不知火’,‘せとか’,‘はれひめ’,‘西南のひかり’,‘津之輝’ および ‘麗紅’)を用いて,結果母枝の形質と着花性との関連を2年間調査した.その結果,結果母枝の形質(長さ,太さおよび角度)と発芽数,発育枝数および花数との間には,相関係数の絶対値が0.7以上の強い相関は認められなかった.結果母枝の形質を説明変数にして節当たり総花数(直花数と有葉花数の合計)に関する決定木分析を行った結果,‘青島温州’では細い結果母枝で,‘麗紅’ では太い結果母枝で総花数が多かった.‘不知火’,‘はれひめ’,‘西南のひかり’ および ‘津之輝’ では,長い結果母枝で節当たり総花数が多かった.‘せとか’では,一定の範囲の長さにある結果母枝で総花数が多かった.直花数に関する決定木において,‘青島温州’ および ‘せとか’ では短い結果母枝で,‘はれひめ’ および ‘西南のひかり’ では長い結果母枝で直花数が多かった.一方,‘不知火’ および ‘麗紅’ では細い結果母枝で直花数が多く,‘津之輝’ では,下向きの結果母枝で直花数が多かった.‘青島温州’,‘不知火’,‘せとか’ および ‘津之輝’ における有葉花数に関する決定木では,長い結果母枝で有葉花数が多かった.一方,‘はれひめ’,‘西南のひかり’ および ‘麗紅’ では,太い結果母枝で有葉花数が多かった.