園芸学研究
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発育制御
中果系カラーピーマン‘パプリ娘’の無種子果実形成と乾物分配,ならびに植物成長調節物質がその形成に及ぼす影響
片岡 圭子, 平井 南帆, 野村 陽香, 村上 理子, 福井 咲乃
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2025 年 24 巻 3 号 p. 241-249

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抄録

カラーピーマンやパプリカでは,収量の変動が問題となっている.これは果実の強いシンク力によって乾物分配の競合が起きるために花芽発達や着果が阻害されることによると考えられている.無加温温室栽培で中果系カラーピーマン‘パプリ娘’を供試し,種子の有無が果実肥大に与える影響について,受粉区と花柱切除による無種子区について着果負担を変えて比較したところ,無種子区では,着果率は受粉した場合よりも低下したが,着果負担に関わらず有種子果の約60~70%の果実新鮮重が得られた.受粉区では,無種子区と比べて,葉身,葉柄および茎の乾物重が減少した.尻腐れ果の発生は受粉区で多かった.さらに安定して単為結果を得るために,植物生長調節物質(PGR)処理としてパラクロロフェノキシ酢酸(PCPA)とホルクロルフェニュロン(FCF)の花柱切除した花への噴霧処理について検討した.30 ppm PCPAの単独処理では,受粉処理に比べて着果率および果実新鮮重の低下が著しかった.30 ppm PCPAと100 ppm FCFの混合液処理では,着果率は受粉区と非受粉区の中間程度の値を示し,得られた単為結果果実の新鮮重は受粉した果実の約70%となった.FCFは中果皮細胞数を増加させ,果肉を厚くする傾向があった.また,単為結果ではアスコルビン酸含量が高くなった.花柱切除を行わずに30 ppm PCPAと100 ppm FCFの混合液処理を行っても無種子果実が得られ,種子形成が抑制されて単為結果が誘導された.単為結果によって果実のシンク力を抑制し,茎葉の成長や着果数を安定させて収量変動を軽減する可能性が示唆された.

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