園芸学研究
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育種・遺伝資源
イチゴの収穫・調製作業に関わる果房形態特性
曽根 一純沖村 誠望月 龍也野口 裕司北谷 恵美
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2004 年 3 巻 2 号 p. 137-142

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抄録

イチゴ栽培において総労働時間の約50~60%を占めている収穫および調製作業の省力化が可能な果房形態特性を明らかにするため,省力化に関わる大果性および果実の大きさの揃いに着目し,選抜指標となる果房形態構成要素を明らかにするとともに,大果で果実の大きさの揃った果実生産が可能な果房形態について検討した.
1.果重は,着果節間の長さと直径の積(‘着果節間長径’と呼ぶ)および第1節間から果実までの節間長を説明変数とする重回帰式によって説明され,着果節間が太くて長いものが大果となる傾向にある.
2.果重のばらつきは,着果節間長径の変動係数との間に有意な正の相関がみられ,着果節間の長さと太さが揃っているほど果実の揃いが優れる傾向にある.
3.大果で果実の大きさの揃いが良い省力型果房を有する品種の育成には,着果節間が太くて長い果梗を持ち,また果梗径および果梗長が揃った‘Pajaro’型の直枝型形質をもつ果房形態が選抜指標となる.

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© 2004 園芸学会
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