園芸学研究
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栽培管理・作型
オオクログワイ(Eleocharis tuberosa Roem)の生育習性と塊茎形成
寺林 敏丸谷 成伊達 修一藤目 幸擴
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2004 年 3 巻 2 号 p. 201-204

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抄録

オオクログワイ(Eleocharis tuberosa Roem)の塊茎を5月24日に地表面から7~8 cmの深さに植え付け湛水条件下で栽培し,地上部と地下部の生長量の推移を調査した.株数,茎数はともに7月以降10月まで直線的に急速に増加し,株数は約110株に達した.茎は最大で2 m近くにまで伸長した.
地下部の調査を8月から行った.ストロン数は9月以降,急速に増加し,11月には約360本に達した.塊茎は10月から11月にかけて急速に増加し,1個の種塊茎から約250個の塊茎ができた.総塊茎重の増加も塊茎数の増加とほぼ同様に推移した.
種塊茎の植え付け深度を異にして栽培した結果,植え付け深度に関わらず塊茎はほとんどが地表下15 cmまでの層に形成され,地表下7.5 cmまでの浅い層には,小さな塊茎が多数形成された.塊茎を地表下7~8 cmに植え付けた区が,植え付け位置より深いところで大きな塊茎が多数得られた.地表下15 cmの深い位置に植え付けた区では塊茎数が著しく減少した.

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