抄録
花房伸長方向の目安となるランナー軸を持たない組織培養苗を用いて, クラウンの傾斜と花房伸長方向の関係を調べた. 頂花房の花芽分化時期に20から25度の傾斜を付けた培養苗は, 傾斜方向に花房を伸長させた. 一方, 最初の傾斜処理から40日後の頂花房開花始期にポットの傾斜を180度回転させ傾斜方向を逆転させた場合, 頂花房は反対方向に伸長した. これは頂花房の伸長方向が屈地性によって決定されること, また花房の伸長方向が花芽分化時期より後, 開花始期よりも前の時期に決定していることを示すと考えられた. ランナー軸およびクラウン傾斜を持たない培養苗の定植に当たっては, 定植時に株を通路側に倒して定植することで, 花房を通路側に伸長させることが可能となると思われた.