タラノキin vitro培養体根組織切片から不定胚を誘導し, 継代培養により増殖養成した培養幼植物体の固体支持材培地と培養液が生育に及ぼす影響, およびセル成型トレーによる直接順化・育苗について検討した. その結果, バーミキュライトにパーライトまたは水苔を混合した培地を用いると培養幼植物体の生育が進み, 効率良く再生植物体が得られた. 固体支持材培地に施用する培養液は, ハイポネックスまたは市販の養液栽培用液肥を用いるとMS液体培地よりも生育が良かった. この場合, 培養液にショ糖を添加しないと再生植物体数は劣った.
バーミキュライトを充鎮したセル成型トレーに培養幼植物体を分割置床し, 灌水後密閉容器内で2か月間管理するとセル成型苗に育苗できた. バーミキュライトの代わりに市販のセル成型用育苗培土を用いると充実した苗が得られるが育苗率は低下した.