園芸学研究
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栽培管理・作型
ウメ‘南高’の開花時期,採取時期と果実成分の関係および それらを原料として製造した梅酒品質への影響
大江 孝明桑原 あき根来 圭一山田 知史菅井 晴雄
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2006 年 5 巻 2 号 p. 141-148

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抄録
ウメ‘南高’果実の開花期の早晩,採取時期,果実の大きさと果実および加工した梅酒の品質成分との関係について検討した.
完熟果落下盛期直前まではクエン酸含量は増加傾向であり,早期に開花した果実は肥大が緩やかで,果肉(果皮を含む)のクエン酸含量やβ-カロテン含量の最高値は,中晩期に開花した果実の最高値よりも低かった.梅酒のクエン酸含量,ポリフェノール含量,抗酸化能,褐色度は完熟落下盛期直前までは原料果実の採取が遅いほど増加傾向を示した.また,同一日に採取した果実では果実が大きいほどクエン酸,リンゴ酸,ソルビトール,β-カロテン含量が高い傾向であり,出荷階級2L以上(選別基準直径37 mm以上)の大きい果実を用いると梅酒のクエン酸含量,ソルビトール含量,褐色度が高い傾向であった.
以上のことから,果実の採取時期や大きさは果実および梅酒加工品の品質に大きく影響を及ぼすことが明らかとなり,総合的にみて梅酒づくりには発育ステージが進み,果実肥大が進んだ果実が適すると判断される.
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© 2006 園芸学会
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