2007 年 6 巻 2 号 p. 295-299
収穫後に低温(5℃・7日間)またはエチレン(5000 ppm・24時間)処理したセイヨウナシ‘ル レクチエ’の果実において,外気温で追熟させた時の果実の果皮色(赤道部およびていあ部),果肉硬度,可溶性固形物濃度およびエチレン生成量の変化を測定した.果実を追熟させた時,低温またはエチレン処理区の可食果の割合は,処理後35日に100%に到達した.両処理区の果実からのエチレン生成量は,処理後14日から増加し,処理後35日に最大に達した.エチレン処理区の赤道部およびていあ部の果色値は,処理後49および56日に低温処理区の果実より有意に高かった.両処理区において,果実が可食適期に達した時の赤道部の果色値は5.0以上であった.低温およびエチレン処理区で果色値が同じ時,果肉硬度は異なった.