抄録
ベラドンナ系デルフィニウム切り花において,チオ硫酸銀錯塩(STS)にスクロースを組み合わせた前処理が,切り花の品質と花持ちに及ぼす影響について調査した.ベラドンナ系デルフィニウム‘ボルクレード’および‘空のワルツ’の切り花を0.2 mM STSに0,2,4,6および8%スクロースを組み合わせた溶液に処理した.その結果,‘空のワルツ’の花持ちを除いて,STSにスクロースを組み合わせた処理では,STS単独処理に比べて処理後に開花した小花の花色発現の向上,花径の増大,花持延長効果がみられた.STSに4%スクロースを組み合わせた溶液で処理し,輸送シミュレーション(10℃,48時間)後においてもこれらの効果は確認された.さらに,切り花重量を高く維持し,花穂上部の曲がりを顕著に抑制した.