日本ヘルスサポート学会年報
Online ISSN : 2188-2924
ISSN-L : 2188-2924
事例報告
介護予防一次予防事業に参加する一般高齢者が持つ認知症予防の知識と予防行動との関連
木浪 麻里山田 基矢大津 美香駒谷 なつみ佐藤 智子井上 信子野呂 経子
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 2 巻 p. 33-43

詳細
抄録

介護予防一次予防事業に参加する一般高齢者に質問紙調査および咀嚼力の評価を行い、認知症の原因及び予防についての知識と認知症の予防行動に関連があるのかを検討した。認知症予防の知識があると、必ずしも予防行動に至るとは言えないが、行動に至る可能性があるという結果が示唆された。一度の情報提供のみでも行動変容できる可能性も考えられた。また、既往疾患のある人は予防行動をとる傾向があること、咀嚼機能は身体活動に関連があることが考えられた。認知症予防には、知識を提供するとともに、高齢者自身が予防行動を継続できる効果的な働きかけや支援が必要であることが示唆された。

著者関連情報
© 2016 日本ヘルスサポート学会
前の記事 次の記事
feedback
Top