抄録
本研究は、発達障害のある人(DD 者)と一緒に働いた経験がある同僚や上司はDD 者が就職するまでにどのようなソフトスキルの習得が特に望ましいと考えているかについて明らかにすることを目的とする。職場の同僚・上司404名に対して、年齢、性別、役職、習得が望まれるソフトスキルに関するWEB 調査を実施した。分析の結果、DD 者と一緒に働いた経験のある群(83名)は、ない群(321名)より「場面や相手に応じて敬語を使うことができる」(p< .005)と「自分の障害についての理解がある」(p<.001)を特に習得が必要と回答した割合が有意に高かった。同僚や上司は、人間関係が悪化する発端のひとつに敬語の影響があると感じている可能性や、就労継続のためにDD者自らが自分の障害について理解する必要があると考えていることが示唆された。DD 者の就職にあたっては、これらのソフトスキルの習得を図っていくことが重要になると考えられる。