抄録
地域の課題解決を目的とした市民主体型プロジェクトは、プロジェクトの構想から価値獲得に至るまですべてのマネジメントを市民が担う必要がある。しかし、マネジメントに関するノウハウが少ないことやプロジェクトマネージャーの負担が大きいことなどからプロジェクト自体が始動できないことが多い。また、多様なステークホルダーの参画によってプロジェクトそのもののゴールが曖昧になるといった問題も抱えている。この課題を解決するため、プログラム統合マネジメントを地域特性に合わせ適応し、3S標準モデルによって、プログラムのグランドデザインを実施し、実証研究を行いながら解決を図った。この結果、地域内で複数実施されるプロジェクトをプログラムとして有機的に連携させることで、単一プロジェクトの枠を超えた価値獲得が確認できたため報告する。