国際P2M学会研究発表大会予稿集
Online ISSN : 2432-0382
ISSN-L : 2432-0382
2018 春季
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IoT時代の人工物としての社会技術複合システムの拡張モデリングサイクルとそのプロジェクト&プログラムマネジメント
*出口 弘
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 243-262

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抄録
本稿では、公的なサービスや政策意思決定を含む様々なサービスや財の生成と管理のプロセスに対して、これを人と組織と技術の複合した社会技術複合体(社会技術複合システム) と捉え、その人工物としてのシステムに関して、そのシステムモデルの策定、モデルの実施あるいは実現とそのマネジメントプロセスとしてのサービス、全体としての広義モデリングサイクルのスキームについて論じる。具体的には、IoTを前提とした、社会技術複合システムとしての財や様々なサービスに対するマネジメントプロセスのダウンサイジングとそこでの広義のモデリングサイクルの中でのP2Mの枠組みを提案する。マネジメントの本質は、製品やサービスの生産・提供に関し計画と実行の差異を適切な方法でフィードバックすることにある。本稿ではこのフィードバックを人工物としての社会技術複合システムの価値形成活動のモデリングとモデルから得られるシナリオ(プロジェクト)の実施・実現とそのためのプロジェクト・プログラムマネジメント、シナリオの実施・実現のモニタリングにより得られるデータに基づく、状態フィードバック、モデル構造そのものの同定に関するフィードバック、価値形成活動の目的や評価に関するフィードバック、さらにモデルの実施・実現のP2M マネジメントそのものに対するフィードバックという4層のフィードバックとして捉えることのできり、人工物としての社会技術複合システムの価値形成活動に対する、広義モデリングサイクルについて論じる。
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© 2018 International Association of P2M and Authors
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