抄録
研究開発管理者といわれるプログラムオフィサー(PO)制度は、第2期科学技術基本計画で、優れた成果の創出・活用のための科学技術システム改革の政策に一つとして導入された。その後二十数年が経過し、各省庁が行う競争的資金による研究開発プログラムの実施において成果が認められ、人員や管理手法の面での充実が求められている。POの果たす役割は、各省庁内でも運用方式の面で特色があり、運用方法は同一ではない。また、企業や大学等の研究組織においても研究開発を管理する業務の中でPOの役割の必要性が言われるようになってきた。
本論文は、環境省の社会問題を解決する競争的資金を管理する業務において、P2M(プロジェクト&プログラムマネジメント)の方法がPO業務に重要な理論的背景を与えることを報告したものである。論文の中で、P2Mの組織上の概念、創造的統合マネジメント、ロジックモデルなどの利用において、PO業務における有効性が報告されている。