抄録
本学会で発表されたODA事業に関連した先行研究では、プログラムやプロジェクトの中身に関するものが多く、プログラムやプロジェクトの実施体制、特にプログラム/プロジェクトマネジャーに関する論文は少ない。そこで筆者は、P2M学会の会員として、長年ODA事業の実務に携わってきた経験を踏まえ、よりよいプログラム/プロジェクトマネジャー像を追求した。
まず、ODA事業において現行のガイドラインの示すプログラム/プロジェクトマネジャー像を踏まえ、さらにその運用の実態を確認した。次に、そうしたあるべき論・実態とP2M理論で期待されているプログラム/プロジェクトマネジャー像を比較した。最終的に、ODA事業におけるプログラム/プロジェクトマネジャーのあるべき姿を明確化し、さらに、そうしたあるべき姿を実現するために必要な実践力を確認した。