抄録
昨今の日本の農山村地域での地域住民による新規事業創出は、雇用の創出、地域プロジェクトへの地域住民の参加を促し、地域の社会問題の解決に寄与するものとして注目されている。しかしその支援法については未だに議論が尽くされているとは言えない状況である。特に新規事業のアイデアの発想やアイデアをプログラムへ具現化するプロセスにおいて、支援法についての様々な議論がある。その中でヨーロッパではコミュニケーションマネジメントを活用した手法が注目されている。本論においては筆者が関わったイタリアプーリヤ州の事例について現地ヒアリング調査を行い、日本での価値創造プロセスについての議論を取り入れることにより、コミュニケーションマネジメントを活用した農山村での新事業創出支援法の提案を行う。