抄録
従来の研究とイノベーションに向けた P2M では、ラボでの人員の物理的集中により、複数人での効率的な実験行為、議論の活性化、知識・技能の継承等を図ることが常識的慣習であっ た。しかし、2019 年末に始まった COVID-19 の蔓延により、産学官各界にては前記慣習を感染防止の観点から制限せざるを得ない状況にある。この逆境下、非接触オープンアジャイルなP2M for RI の提案は喫緊の課題である。本研究ではこれらの課題克服の糸口を見出すべく、企業間での研究受委託プロジェクトケースの質的研究を行った。おもに知識創造経営のパースペクティブから、この〈非接触オープンアジャイル性〉の成立条件の解明を試みた。