抄録
本研究は、日本の地方自治体が直面する人口減少や高齢化による地域経済の停滞に対応するために、地域資源の持続可能な活用を目的とした産学連携プロジェクトの成果を分析することを目的としている。特に、武庫川女子大学とパソナグループが協力して行っている「武庫女×パソナ地方創生人材育成プロジェクト」に着目し、地域課題の解決に向けた取り組みがどのように学生の成長や意識の変化に影響を与えるかを明らかにする。このプロジェクトでは、淡路島で成功した地域振興手法を三重県多気町に応用し、学生が地域資源を活用して地域課題を解決する実践的な学びを提供している。さらに、P2M理論を導入し、プロジェクトの管理手法を体系化し、成果の最大化を目指す。本研究の意義は、P2M理論を産学連携プロジェクトに適用し、その有効性を検証する点にあり、地域活性化のための新たな知見を提供することを目指している。