抄録
人間が知らない環境を歩くとき,建物や標識などを記憶して道を覚えていく.本稿はこのように一度通過した経路の周辺環境より,ランドマークを自動的に生成することにより各局所の環境地図を構成・記憶することをステレオ視で実現する方法を提案し,それらの環境地図と走行環境内のランドマークを用いた自己位置同定法を示す.実環境の複雑さに対応するため,ステレオ視にはカラーヒストグラムと領域分割式マッチング手法,自己位置同定には二次元ヒストグラム法を用いた.実環境画像による計測実験の結果,環境地図作成地点より半径40[cm]以内,姿勢変化5度以内の場合は位置・姿勢測定誤差が平均で1.37[cm],0.66[deg]であることが確認された.