画像電子学会誌
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論文
エッジ画像から接線情報を抽出する一手法
木村 彰男明戸 剛渡辺 孝志
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2005 年 34 巻 1 号 p. 27-35

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抄録
入力画像から各エッジ点位置での接線情報を正確に抽出することは効率的な図形検出法を構成する上で重要な課題であるが,従来手法の多くは濃淡画像に対する微分処理を基本としており,雑音や標本化誤差の影響を受けやすいといった問題があった.本稿では,2値のエッジ画像(輪郭線画像)から各エッジ点位置における接線情報をロバストに抽出するための手法について述べる.具体的には,窓内のエッジ点列に対してHough変換的な投票処理に基づいて直線または円による曲線当てはめを行い,その結果をロバスト推定の一種であるM推定法1)を用いて反復的に補正して,得られた当てはめ曲線から接線情報を抽出するという手法を新たに提案する.評価実験の結果から,提案手法はエッジ点列が不連続であったり,雑音が存在していても安定して接線情報を抽出でき,更に,曲率が大きいエッジ点列部分に対してもある程度対処可能な手法であることが確認できた.
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© 2005 一般社団法人 画像電子学会
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