品質の低い動画像列に基づいてオプティカルフロー をロバストに推定する手法を提案する.局所領域を複数のサブ領域に分割し,方向符号照合法により算出される各々の類似度分布に基づき,オプティカルフローとなり得る「候補ベクトル」の生成とオプティカルフローが存在する可能性が低い「抑制領域」 の抽出を行う.正投票は候補ベクトルによりオプティカルフローの真値を強調するため,一方,負投票は抑制領域に基づいてノイズとなる偽ベクトルを抑えるために導入する.この正負投票に基づく補完的投票において,投票空間における信号対ノイズ比を最大にする.その過程において推定オプティカルフローの信頼度を計算する.最後に,多くのノイズを含む実映像(水中映像)に対して,オプティカルフロー推定実験を行い提案手法の有効性を確認した.