医療と社会
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〈特集〉治験・臨床研究―患者の医療アクセスの改善,被験者保護と臨床研究開発の推進―
再生医療の最前線
澤 芳樹
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2018 年 28 巻 1 号 p. 93-102

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抄録

細胞シート移植法はES/iPS細胞を含む全ての細胞ソースにて治療手段として応用が期待できる再生医療の基盤技術である。2007年には,心臓移植待機中の拡張型心筋症患者が本治療により人工心臓から離脱し,2018年現在も元気にされているというFirst in Humanの臨床試験に成功した。以来,35例以上の重症心不全患者を治療し,LVAS離脱自宅復帰の2例を含めて,本治療法が重症心不全の心機能や症状を安全に向上し,生命予後を改善しうることを臨床的に証明した。一方,技術移転のもと,虚血性心筋症に対する企業治験が終了し,2015年4月には多施設治験の結果が論文発表され,同年9月に保険承認申請が承認された。また成人及び小児の拡張型心筋症を対象とした2つの医師主導治験も開始した。

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