食料・農業分野において,産業連関表による環境負荷排出原単位は,簡易的なLCAや積み上げ法とのハイブリッドLCAなどに用いられている.しかし,食料自給率の低い日本においては,輸入品と国産品との環境負荷の差異や,国内外の価格差により,原単位が実態と大きく乖離している可能性がある.本研究では,主要な輸入食料・飼料について,ハイブリッド法によるLCAを行った上で,輸入品の環境負荷を考慮した産業連関法による部門別のCO2排出原単位を作成した.その結果,畜産品において環境負荷の乖離が大きいことがわかった.また,食品加工・漁業・飲食業などの環境負荷への影響を定量的に明らかにした.