Journal of Inclusive Education
Online ISSN : 2189-9185
ISSN-L : 2189-9185
SHORT PAPERS
乳幼児期における空間概念の実態把握ツール開発のための構成概念の検討
小原 愛子韓 昌完
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 10 巻 p. 60-69

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抄録

世界的に乳幼児教育が重要視される中、子どもの概念形成と自己表現の観点から実態評価のできるCRAYON BOOKが開発された。しかし、子どもの空間概念の形成についての実態把握を行うツールは開発されておらず、現在、課題となっている。空間概念は、算数や数学といった学習とも関係していることから、乳幼児期からの教育の必要性が示されている。そこで、本研究では、子どもの空間概念について日常的に実態把握することができるようなツール開発を行うために、これまでの先行研究を整理したうえで、国の示す乳幼児教育の指針や要領、及びCRAYON BOOKの領域等との対照分析を行うことにより、構成概念の検討をすることを目的とする。科学技術情報発信・流通総合システム(J-STAGE)を用いて先行研究を検索した結果、34件が分析の対象となった。それらについて論文の種類や研究目的、研究方法、子どもの特徴などの観点から研究動向を整理した結果、乳幼児教育における空間概念の構成要素として、「方向概念」「空間的視覚化」「空間的関係」の3つがあることが示唆された。また、空間概念のツール開発を行う上では、CRAYON BOOKの既存の項目を参考にしつつ、国の指針・要領等の内容を踏まえた上での項目設定及び尺度開発が必要であることが明らかになった。

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© 2021 一般社団法人アジアヒューマンサービス学会
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