抄録
電子ジャーナルの数は1990年代から急激な増加が始まり,現在ではかなりの雑誌が電子ジャーナルとして提供されている.それに伴い,各機関で講読している電子ジャーナルリスト(AtoZリスト)から,常に閲覧している電子ジャーナルを毎回探し出してアクセスすることは,非常に煩わしい作業になってきた.現在では一部の出版社で個人の興味のあるタイトルを登録できる「お気に入り登録機能」を提供しているが,それぞれの出版社のサイトにアクセスして「お気に入りリスト」を確認する必要があり,煩わしさの根本的な解決にはなっていない.これを解決する手段として,2002年に電子ジャーナルリストと個人用電子ジャーナルリストを作成した.作成にはファイルメーカーProを利用した.その結果,利用者はよく閲覧する電子ジャーナルへのアクセスが容易になっただけでなく,図書館員にも,利用者が閲覧したい電子ジャーナルを把握することができるというメリットが得られた.