抄録
学術情報の流通においては電磁的記録の活用が不可欠となり XML による出版が広く行われているが,我が国における XML の活用は十分とはいえない.そこで,学術情報 XML 推進協議会では XML の利用を推進すべく,我が国における学術団体,印刷会社,文献管理団体等を対象とし,XML を用いた国際的な規格である JATS(旧 NLM DTD)の普及活動を行ってきた.本協議会の分科会の一つ JATS 規格検討分科会においては,日本語学術論文に必要な和暦の記述ルビの記述などを提案して実現してきた.また,XML の利用者の便宜を図るために JATS 文書を完全翻訳して公開した.さらに学術書籍の XML 規格である BITS (Book Interchange Tag Suite) を日本の学術書籍に適用できるよう,改良提案の検討に入った.これらの活動内容及び成果を報告する.