2024 年 2 巻 p. 21-32
グローバリゼーションが進展する中で、企業はイノベーションについてもグローバルに展開している。このようなイノベーション活動の成果の1つは特許の創出である。本論文は海外の頭脳を用いた日本の特許創出と外国の日本の頭脳を用いた特許創出の2国間比較について国際出願特許データを用いて分析を行った。その結果、近年は、多くの国に対しては日本の方が比較相手国よりも相手国の発明者を用いて特許創出を多く行っていることが判明した。但し、対韓国ではほぼ同等であり、対仏では日本がフランスの発明者を活用して特許を創出しているよりもフランスが日本の発明者を活用して特許を多く創出している。