医療
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Pseudo-Argyll Robertson瞳孔を呈した糖尿病の1例
玉城 欣也岡山 昌弘弥永 竜琅
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1977 年 31 巻 1 号 p. 51-53

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抄録
私どもは今回糖尿病によると考えられる瞳孔散大を伴つた, いわゆるPseudo-Argyll Robertson瞳孔を経験し, 若干の瞳孔に対する検査を試みたので報告する.
症例は25才の女性で全身倦怠感, 羞明を主訴として当科入院. 約8年前より糖尿病と診断されインスリン療法を受けていたが, コントロールは不十分であつた. 約2年前から全身倦怠感, 着明, 下肢のじんじん感出現した. 瞳孔はやや楕円形(両側とも6×5mm), 対光反射なし, 近見反射あり. 2.5%メコリル点眼に反応なく, 1%ピロカルピン, エゼリン点眼にて瞳孔は縮小する. 以上により, 瞳孔括約筋及びその支配神経終板までは障害がなく, 更に中枢側の障害部位が想定されたが, 詳細な障害部位は解明するに至らなかつた.
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© 一般社団法人国立医療学会
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