抄録
最近, Mycobacterium nonchromogenicumないしM. nonchromogenicum complexによる感染症の報告が日本及び米国で現われている. 感染部位は肺または関節, 骨である. 日本の症例はほとんど全部M. nonchromogenicamによることが確認されているが, 米国の報告はM. nonchromogenicum complex (M. nonchromogenicum, M. terrae, M. triviale)のいずれか不明である. 本報では, これらの症例報告を紹介するとともに, 本症の診断の基礎となる菌の同定法をも記載した.