医療
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徳島県における神経難病検診10年間のまとめ
足立 克仁橋口 修二馬木 良文有井 敬治乾 俊夫川井 尚臣
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キーワード: 神経難病, 検診, 保健所
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2008 年 62 巻 11 号 p. 619-622

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抄録
保健所などが行っている難病検診・相談会は以前から開催されており, われわれの施設はこの検診・相談会に早くからかかわってきた. 徳島県の事業として県下で神経難病の検診が開始されて10年が経過したため, 難病検診のはじまりから現在までを整理検討した. 10年間継続して検診が行われたのは, 本県全6医療圏のうち比較的病院数や医師数の少ない郡部の4医療圏であり, 本論文にはこれら医療圏での成績を述べた.
神経難病をもっており口常困っている患者を対象としているのであるが, この間の疾患の内訳は筋ジストロフィーも含み多岐にわたっていた. 参加目的は約8割がセカンドオピニオン的なものを検診に求めてのものであった. この検診を有意義なものにするには地域の主治医と検診医との連携, 意思疎通が欠かせない. 今回, 主治医と検診医との連携がとれた例は3割あったが, 今後はこの連携が密になっていくことを願っている.
国立病院機構徳島病院は本県の難病医療拠点病院に指定されており, 県下全域を視野に入れて活動を続けている. 今後も保健所, 地域の主治医と連携し県下全域の神経難病患者の医療や福祉に貢献したいと考えている.
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© 一般社団法人国立医療学会
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