2005 年 44 巻 5 号 p. 375-380
懸濁重合は,数ミクロンから数千ミクロンの粒径範囲にあるポリマービーズを調製するための確立された重合法である.この重合法においては,いかにして重合系を安定に維持し,狭い粒径分布のポリマービーズを生成するかが重要な課題となっている.ポリマービーズの粒径制御は,液・液系の物性と,これに基づく液滴の分散挙動に着目したソフト的手法と,重合装置形状と,これに基づく液滴の分散挙動に着目したハード的手法によって試みられている.固体微粉末をモノマー相や連続相に添加することにより,内部分散型や被覆型の複合微粒子が調製される.