2010 年 49 巻 1 号 p. 3-13
非磁性非接触AC現像プロセスの二次元数値シミュレーションを行った.現像プロセス解析における定量性を高めるために,電界解析には有限差分法を,また粒子挙動解析には個別要素法をそれぞれ用いた現像プロセス解析モデルを提案した.その際,電界計算はトナーの移動にあわせて再計算を行うことでトナー電荷が静電潜像を埋めていく効果を定量的に考慮した.同様の現像システムを有する実験機において,線幅の異なるライン画像を形成し計算結果との比較を行った.その結果,トナー像形状・トナー像幅・トナー像高さのライン幅依存性において,計算結果および実験結果は良い相関を得ることが出来た.また,電界計算モデル,粒子挙動モデルの違いがトナー像形成計算に与える影響に関して考察を行った.