日本画像学会誌
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Imaging Today
トリクル現像
野田 明彦浜 順一
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2010 年 49 巻 2 号 p. 81-86

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抄録
電子写真の主要な現像方式である2成分現像において,トリクル現像 (Trickle Development) はサービスコスト低減を目的とする技術として位置づけられる.富士ゼロックスにおいてはColor Laser Wind 3310を皮切りに,カラー,単色を問わず多くの機種に導入してきた.シンプルな構成で現像剤の帯電寿命に対して大きな効果を得られることが,広く用いられてきた理由と考えられる.
トリクル現像はトナー補給と同時にキャリアを少しずつ追加するが,それと同時に余剰の現像剤を排出することによって,現像剤の帯電レベルを安定化することができる.余剰現像剤の排出は電子写真装置の形態によって制約を受けるため,補給よりも構成上の工夫が要求される.
本稿では,その代表的な排出構成と現像剤の帯電持性に対する考え方について実例とともに紹介する.
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© 2010 一般社団法人 日本画像学会
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