日本画像学会誌
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単一分子·ナノ粒子エレクトロニクス素子の開発
野口 裕山本 真人
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2013 年 52 巻 1 号 p. 43-50

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抄録

単一分子接合に現れる電気伝導特性をエレクトロニクス素子として利用したものは単一分子素子と呼ばれる.究極の微細素子とも言える単一分子素子の実現に向け,これまで様々な機能性分子が考案されてきたが,分子接合の作製の難しさから動作が実証されていないものも多い.分子接合に現れる単一電荷輸送特性を利用した単電子トランジスタ (SET) は,単一分子素子の中でも最もシンプルなものの一つであろう.我々は,これまで,π共役系分子でナノギャップ電極間を架橋した「単分子SET」や,金ナノ粒子を介して分子接合を複数連結した「ナノ粒子SET」の特性について研究してきた.これらのデバイスでは,分子をクーロン島もしくはトンネル層として利用している.さらに,我々は最近,新たな素子構造として,分子をフローティングゲートとして利用した色素ドープSETを提案した.本稿ではこれらの素子の特性,利点,将来展望等を紹介する.

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© 2013 一般社団法人 日本画像学会
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